節電—扇風機編—

扇風機を利用すると電気量がお得に

初夏の頃など体感温度が高くなってきた時期に活躍をするのが扇風機です。
しかし夏本番になってくると扇風機だけでは暑さを補いきることができなくなり、冷房の中心はエアコンになってしまいます。

ですので一年間のうちに扇風機が活躍する時期というのはかなり少なく、それほど使用方法のない家電製品のように思ってしまうかもしれません。

ですが実際には扇風機は非常に消費電力が少なく、上手に使用していくことで他の家電製品の消費電力をおさえることができる便利な製品です。

これは扇風機自体は単純な構造をしており、冷蔵庫やエアコンのように直接冷気を作り出すというようなことをしていないことに由来します。

扇風機の構造は送風式の羽根を回転させるだけのモーターだけなので、羽の形や回転速度を調整できる最新型の扇風機では1時間使用しても電気量はわずか0.05円程度と非常に安価です。

しかしこの単純さこそが扇風機という家電製品の最大の強みとなっており、室内に送風していくことでエアコンにはない快適な環境を作ることができます。

扇風機の中でも特に消費電力が低いとされているのが「DCモーター」というタイプのもので、内部に取り付けられているモーターを小型化することによりより小さい力で大きな風力を生み出すことができるしくみになっています。

もしこれから買い替えをするならばDCモーターという表記のある新しいタイプのものにするのがおすすめです。

暑いからといってすぐにエアコンをつけないで

汗ばむような気温になったときにはついすぐにエアコンに頼りたくなってしまいますが、その前にちょっと試してもらいたいのが扇風機です。

特におすすめなのが湿気が溜まりがちな木造住宅です。
木造住宅の場合長く雨が続くと外気よりも室内の方がしっとり湿気の多い状態ができてしまいます。
そんなときには室内の蒸し暑さに耐えられずすぐにエアコンを押したくなりますが、それよりもまず窓際の窓を開き扇風機を室内に向けて起動してみてください。

扇風機では背後の空気を前方に送り出すような流れができますので、窓際に置くことで外気を室内に素早く送り込むことができます。
除湿機などを使用するよりも外気と室内の空気を入れ替えする方がずっと早く、電気量をかけずにすみます。

またエアコンがついている室内でも同時に扇風機を回すようにすると素早く冷気を部屋全体に回すことができます。
最新式のエアコンでは自動的に室内の空気を循環できるようになっていますが、少し古いタイプのエアコンでは冷気は一方にしか出ませんので、空気の流れの途中に扇風機を置くことで素早く冷気が行き渡り涼しくなります。