大きく差が出る水道代
昨今、電気代の節約ばかりが叫ばれますが、三大光熱費といえば電気、ガス、水道で、住む市町村によって大きく差が出るのが水道代です。
その節約術といえば基本的には節水、つまりは小学生の時代に習ったような、水道を使うときは元栓を廻しすぎず、なるべくチョロチョロ出すとか流しっぱなしにしないなど子供でも理解できる内容です。
また家庭の中で水を最も使うキッチンなら食器洗い機を使うなどがあります。
食器洗い器は電気を使いますから、水道代をけちって電気代はけちらないとはいかがなものかと思います。
水道代マイナス電気代で計算して、食器洗い器の元が取れるかといえば、微妙なところでしょう。
あるいは洗濯物はまとめ洗いで、洗濯機の許容容量いっぱいで廻すなんていうのも常識中の常識です。
お風呂でもシャワーは出しっぱなしにしないとか、湯船の使ったお湯は洗濯用水にするなども昭和の時代からの常識です。
ただトイレで浄水の際のフラッシュ(一気に流すこと)を弱めてという方もいるようですが、トイレの掃除回数が増え、トイレ用洗剤がその分使用量が増えれば、意味のない節約術になります。
これらは基本的には節水、つまりはできるだけ水を使わないようにするという節約術ですが、水を使わないようにしたが故、電気代やその他日用雑貨消耗品の出費は増えれば、あまり意味が有るとはいえません。
使わないようにするのは当たり前として、できる限り水道局や水道公社などからの上水道供給に頼らないというのも、大きな水道代の節約術ではないでしょうか。
良い事づくめの雨水タンク
ご存知のように水道料金には、上水道料金と下水道料金があります。
下水道料金は実際に下水に流した分ではなく、使った上水道の分だけ請求されます。
つまりは上水道を使わないようにすれば自然と上下水道ともに節約できるのです。
それを可能にするのが雨水タンクです。
どの雨水タンクメーカも飲み水としては推奨していません。
その多くは植木の水、車の洗車、それに打ち水として推奨しているものばかりですが、雨どいから雨水タンクに雨水を取り込む際、フィルターを通して貯めておけば、お風呂の湯船の水や衣類の洗濯用水としても十分に活用できます。
フィルターは雨どいから採水して、タンクへ通水する間にコーラなどのペットボトルの上下を切り落とし、中に脱脂綿をゆるく詰めて、使い捨てとするだけでも十分に利用できます。
わざわざ脱脂綿をドラッグストアから買ってくるまでもなく、捨てる古着などを細かく切ってつめるだけでも大丈夫です。
貯まった水はフィルターなしでも、無論トイレ用水にできることは言うまでもありません。
ちょっと余談ですが酸性の雨が多い昨今、その酸性力で尿石も溶かしますから、トイレもお掃除回数が減りますので、洗剤使用量も10回中1回程度の割合で落とせます。
また全国の半分以上の自治体では、雨水タンクを家庭に導入するに当たり、助成金が出ます。
最も多い自治体では費用の半分が助成されているのです。
植木の水、車の洗車、打ち水などは勘定にいれないとしても、トイレ、洗濯用水、湯船の水、これだけを水道局からの上水を使わないだけでも、使用水道量は、一人当たり月々1から2立方平方メートル減ります。
お住まいの自治体で異なりますが、例えば東京都水道局管轄では、上下水道あわせて1人当たり月500円から1000円が浮くことになります。
雨水タンクは助成金があれば、2万円程度の負担で、200リットル程度のタンクが十分に購入できますから、2年程度で元が取れる計算です。
いつまでたっても元が取れるのか微妙な食器洗い機よりは、よっぽど確実な投資なのではないでしょうか。